ある日の昼休み。
何気なく見ていたSNSで見つけた羽黒山神社のキャンドルナイトの情報。
そこから始まる物語です。
はじまりは、羽黒山神社のキャンドルナイト
―見に行くだけのつもりだった、あの日
Instagramか何かで羽黒山神社のキャンドルナイトを知ったのは、開催日の前日。
最初は単純に「見に行ってみたい」と思った。
でも、ふと、
「私もキャンドルを作る者。
せっかくなら、自分のキャンドルも一緒に灯したい。」
と思った。
問い合わせてみたところ、灯してもよいとのこと。
ただ、翌日は雨予報。
雨天でも、できる範囲で実施との事でしたが・・・
天童から片道約1時間半以上掛けて行くのは、私としては、大きな賭け。
天童付近が、ちょっと強めに雨が降っていたこともあり、断念することにしました。
時間ができたからこそ
―その日のためのキャンドルを!
私は雨で断念しましたが・・・
9月にも実施する旨のご案内を頂き、せっかくならこのキャンドルナイトのためのキャンドルを作りたい!と思いました。
神社で実施だから、鳥居?
庄内地方っぽい物?
色々考えてみたのですが、私らしく「将棋駒のキャンドルを作ろう。」と思ったのです。
最初は、3寸くらいから
― まだ「6寸」なんて考えていなかった
既に型を取っていたこともあり、最初に考えていたのは3寸くらいのキャンドル。
いつかはキャンドルそのものに字を彫ってみたい。
でも、今の私には、それはまだ難しそう。
そこで、書き駒体験からヒントを得て、
「彫れないなら、書けばいい。」と思いました。
3寸から6寸へ
― 「これでは、見えないかもしれない。」
3寸で文字を書いても、遠目には何か分からないのではないか?と思い始めました。
さらに、灯したときのプール幅を考えると、文字そのものが溶けてしまう可能性もある。
そこで、
「もっと大きくしよう。」
と考えました。
アトリエをまだ持っていない今の環境で、現実的に制作できる最大サイズとして辿り着いたのが6寸です。
高さ約18cm。
ぎりぎりとは言え、なかなかの大きさです。
キャンドルから、違う形へ
― 6寸なら、文字は見える。でも・・・
6寸まで大きくしたことで文字の問題は解決。
でも今度は・・・
「灯したら、将棋駒そのものの形が崩れてしまうのでは?」
という別の問題が出てきました。
そこで、発想を転換。
キャンドルそのものではなく、キャンドルホルダーにしてはどうか?と思いました。
駒の形を作り、その内部に少し大きめのキャンドルポットを仕込む。
空間にゆとりを持たせることで、将棋駒のシルエットを保ったまま灯りを楽しめる形へと落ち着きました。
「灯さない時間」にも、役割を
― 18cmの駒だからこそ思いついたこと
高さ約18cm、横約15cm、幅約9cm。
実物にすると、なかなかの迫力です。。
もともとは9月開催ということで、稲刈りを前にした豊作への願いを込めて、**「実り馬」**を書く予定だった。
裏面にはKotiaikaのロゴの一部。
でも、キャンドルホルダーになったことで、
「灯さないときにも、何か役割があったらもっといいのに。」
と思ったのです。
ここから、
「あ、マルシェ(今後出店したい)の看板になれるサイズ感じゃない?」
と、ふと思ったのです。
この瞬間、作品にもう一つの役割が生まれました。
「実り馬」から「左馬」へ
― 看板として、誰にでも伝わるものを
看板として使うなら、誰が見ても「将棋」と分かるほうがいい。
「実り馬」もKotiaika流の左馬だけれど、今回はよりオーソドックスな**「左馬」**を選びました。
そして裏面にはKotiaikaのロゴ。
こうして、
キャンドルナイトのためのキャンドル
だったものが、
キャンドルホルダーになり、
さらに、
イベントやマルシェでの看板
という役割まで持つことになりました。
そして・・・
作りながら、考え、育っていった
― ひとつの答えから、次の答えへ
キャンドルを灯す方は、キャンドルを灯すことを「キャンドルを育てる」とも言います。
まさに、この6寸も。
最初から完成形が決まっていたわけではない。
キャンドルを作ろうとしたところから始まり、作りながら考え、形を変え、少しずつ役割を増やしながら育っていった作品です。
その過程そのものが、この作品を育てました。
キャンドルホルダーとして、ようやく落ち着いたかに見えました。
でも、実際に形になった6寸を眺めているうちに、
「これって、キャンドルホルダーというより……」
そんなふうに感じるようになりました。
そして、この作品に新しい名前が生まれます。
SHOGI灯篭。
6寸の物語は、ここから
― SHOGI灯篭。灯りとしても、看板としても
こうしてSHOGI灯篭という形にたどり着いた6寸。
灯りをともすだけでなく、灯さない時間にも役割を持つ作品になりました。
これからマルシェなどに出店することがあれば、Kotiaikaの看板としても活躍してくれるかもしれません。
「キャンドルを作りたい」という小さな思いつきから始まった6寸。
どんな場所で、どんな役割を担っていくのか。
それもまた、これからのお楽しみです。

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